
告白×人間関係
どんなに頑張っても相手が何を考えているのかを全て知ることはできません。だから、特定の人と深く付き合うよりも広く浅くの付き合いをする。そんなこの物語の主人公は、クラスメイトとした「告白の約束」のせいで自分の人間関係について真剣に向き合うことになります。深く入り込まなければ面倒なことも傷つくこともありません。それでもある理由から彼は前に進もうとします。そして、それと同時に彼の人間関係が少しずつ変わっていきます。
あらすじ
「俺は3日以内に告白をしなければならない」男女6人でそれぞれの好きな相手に告白をすることになった。これまで「誰にも肩入れしないで、誰の悪口も言わず、誰の噂もしない、他人のゴシップや色恋沙汰には近づかず、学校行事にでしゃばるようなこともしない」と徹底して対人関係に線を引いて過ごしてきた男子生徒は、周りが告白する姿を見て新たなことを考え始める。そして、ついに約束の3日目へ。彼は告白という行為を通してどのように変わっていくのか。
ストーリー
- 告白実行隊が動いた3日間 前編
- 走っていた。佐々木の書いたメッセージを届けるためだ。今ならまだ間に合うかもしれない。昇降口を去って、階段を段飛ばしに駆け上がる。西棟の屋上まではあと少し。この3日間、本当に色々なことがあった。こんな俺......【続く】
- 告白実行隊が動いた3日間 後編
- 翌朝、俺は学校に着くなりすぐさま真田の席へ向かった。「おはよ」俺の挨拶に気づいてこちらを向くと、彼女は目を丸くした。「おはよ、どしたん?」普段、俺から彼女に話し掛けることなんて滅多にない。それも朝、登......【続く】