
たき(@taki_novel)
かつて私のTwitterアカウント「たき」に投稿するため書いていた短編作品をまとめています。内容は恋愛系が多いですが、たまにスリラーやちょっとシリアスなやつも。作品によっては話が繋がっているものもあります。いずれも2,3分でサクッと読める長さです。
作品
- あなたの読んでいる小説も、その裏側はこんな感じかも知れません。
- 男は名を太郎という。彼はこれから同じクラスの女子生徒に告白をすることになっている。通常、意中の相手に想いを伝えるというのは不安と緊張が伴う。しかし、彼についてはそのような感情が一切なかった。それは太郎......【続く】
- 引っ越し先で隣の部屋に挨拶しに行ったら高校時代の元カノが出てきた。
- 就職に伴う新居への引っ越しの折、するかしないか悩みに悩んで、せめて両隣にはと菓子折りを片手に挨拶に伺ったら、ドアの向こうに立っていたのが高校時代の元カノだったから、俺は両目が飛び出るかと思うほど驚いた......【続く】
- 登校したら教室に謎の死体が転がっててすごく困ってる。
- 朝、教室のドアを開けるとクラスは騒然としていた。「どうすればいいのかしら」「とにかく今はみんなが集まるのを待つしかないだろう」すでに教室にいたクラスメイトたちは何かを取り囲むように丸く集まりながら、揃......【続く】
- これから、第六回対作者緊急戦略会議を開催する。
- 「今日はわざわざ集まってくれて感謝する」水城は円卓に座る全員の顔を眺めると軽く頭を下げた。「こうしてみんなが集まるのはあいつが作品のタイトルを変えようとした時以来ね」月瀬が長い黒髪を肩の後ろに払いなが......【続く】
- あなたはどこから浮気になると思う?
- ある休日の14時を回ったころ、昼食を食べ終わった男女2人が公園のベンチに腰を下ろして休憩していた。「ねぇ、あなたはどこから浮気だと思う?」女の問いかけに男はドキリとした。別に浮気と言われるようなことをし......【続く】
- こんな感じの友情がいいなって話。
- 「思うに、我々も退廃すべき時期に入ったのかもしれない」満を持してという面持ちで山本が言った。目の前のジョッキには、今しがた彼が一気に喉に流し込んだ生ビールの残りが沸々と泡を吹いている。「退廃? 酒と女......【続く】
- 自殺したいと投稿したら、ある人から連絡が来た。
- 今、私の目の前には少なくとも10人以上の自殺を手助けした男が座っている。「初めまして。よろしくお願いします」男は礼儀正しくお辞儀をした。驚いたことに彼は私よりずっと若く、端正な顔立ちをしている。しかもそ......【続く】
- 有名大学を卒業したけど、やっぱり勉強なんて意味なかったと思います!
- 「勉強なんてしても意味なかったです!」私は酒が回ったのもあって勢いのまま、いつも懇意にしてもらっている歳の近い職場の先輩に不満をぶつけた。「またその話か」「はい、この際なので何度でも言わせていただきま......【続く】
- 引っ越し先で隣の部屋になった高校時代の元カノと付き合い始めて一ヶ月が経った。
- 不思議なことに、最近付き合い始めた彼女と俺は同じマンションのとなり同士に住んでいる。あえてそうしたのではなく、たまたま俺が引っ越した先のとなりの部屋に高校時代の元カノが住んでいて、別れてから6年の月日......【続く】
- 部内で三角関係になったのが何とも癖のある友人たちだった。
- 俺が初めて大輝と会ったのは1年半前だ。高校生になって、本が好きだから文芸部に入ろうと意気込んだはいいものの、同じクラスのやつが誰も興味を持たなかったから仕方なく不安と緊張を一人で背負って部室のドアを叩......【続く】
- 中学の時に書いた10年後の自分宛ての手紙が明らかに俺の字じゃない。
- 中学校から手紙が届いた。それは俺が15歳の時に授業で書かされた「10年後の自分」へ宛てたものだ。学校で保管されていたものが10年の時を経てついに郵送されたらしい。もちろん手紙を書いたことなんてすっかり忘れて......【続く】
- 話がしたくてカフェでアイスラテを40回も注文した時の話。
- ただ自宅近くにあったというだけだった。締め切りが目前に迫ったレポートを書き上げるために利用したのが始まりだ。「いらっしゃいませ」思ったよりも客が少なかったのと、他にもテーブルの上でパソコンを開いて作業......【続く】
- ヒトカラで熱唱してたら飲み物を持ってきた店員がクラスメイトだった。
- 「ドリンクをお持ち……」原口早紀の声はそこで止まった。こちらはこちらで目の前の状況が信じられず、ただ彼女の顔をじっと見つめることしかできない。ヒトカラはここ最近のちょっとした趣味だった。自分でちょっと......【続く】
- 人工知能が人を超えたら。
- 「シンギュラリティ?」小さな居酒屋の中で、男はたった今、女の言った言葉を繰り返した。「ええ、技術的特異点とも言うわ。要するに人工知能が人間の脳を超える時点のことよ。シンギュラリティが起こると私たちの生......【続く】
- となりの席になった転校生が海外の人だった。
- 「彼女は今日から1ヶ月間、このクラスで一緒に勉強していく。みんなから彼女に色々と教えることもあるだろうし、逆にみんなが彼女から教えられることもたくさんあるだろう」朝のホームルームで先生がそう言った。先......【続く】